グループ経営のメリットとデメリット(その1) | 東京の事業承継M&A会社:東京・横浜・千葉・埼玉・大阪を中心に活動/事業承継/企業再編/M&A/合併/企業買収/分割/会社清算/相続/贈与

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グループ経営のメリットとデメリット(その1)

時代は“グループ経営”

今年度の税制改正で、法人税改正の目玉として、グループ法人税制が導入された。法人税においては、組織再編税制の導入以来の大型改正である。グループ法人税制は何も大企業にだけ関係することではなく、中小企業にとってもこの影響は大きい。今後、経営者は「グループ経営」を上手に活用していく姿勢が求められる。そこで今回と次回の2回にわたって、2つ以上の会社を持つメリットについて考えてみたい。

軽減税率の活用

まず、税金面から考えてみよう。法人税では大きく4つのメリットが考えられる。1つ目は、中小企業の軽減税率特例の利用である。期末資本金1億円以下の会社の場合、所得800万円以下の部分については、18%の軽減税率が利用できる(原則は30%)。

所得が800万円を超えている法人の場合、会社を複数経営することにより、利益を分散させ、この軽減税率をうまく利用すれば、法人税の節税が可能となる。(※ただし、今年度の税制改正において、資本金5億円以上の法人等の100%子会社については、平成22年4月1日以降開始事業年度より、この軽減税率や次の交際費特例を含む中小企業特例は適用されないこととなった。)

交際費の中小企業特例の活用

2つ目は、中小企業の交際費特例の活用である。期末資本金1億円超の法人の場合、交際費は全額損金不算入となるが、期末資本金1億円以下の法人の場合には、年間600万円までの交際費については、その90%が損金に算入される(600万円超部分は、全額損金不算入)。

平成21年度税制改正において、この交際費特例枠は400万円から600万円に増額されているが、業種によれば、それでも特例枠を超えてしまう会社もあるだろう。そういう場合に、グループ経営を利用すると、この特例枠が会社の数だけ増えることになる。

グループ法人税制の利用

3つ目は、グループ法人税制の活用である。今回の改正で、完全支配関係のある法人間での「譲渡」や「寄付、受贈益」(法人による完全支配関係のある法人間に限る)については、原則「損益を繰り延べる」もしくは「認識しない」旨の改正が行われている(10月1日以後の取引が対象)。これらの改正が有利になるか不利になるかは一概に言えないが、うまく活用すれば、グループ経営にプラスに働く可能性もある。

尚、グループ法人税制の活用を考える場合には、資本構成、持株関係に注意が必要となる。例えば、同族個人を株主とする兄弟会社と、同族会社を株主とする兄弟会社では、寄附金、受贈益の取扱いが変わってくる。この例では、寄附金の全額損金不算入・受贈益の益金不算入の適用があるのは、後者となる。

機動的な決算対策

4つ目は決算対策である。1社だけを経営している場合、通常は年に1回しか決算はやってこない。しかし、会社を複数設立することで、それぞれの会社で決算対策を行うことができる。例を挙げると、中小企業倒産防止共済を活用するにしても、会社が複数あれば、それぞれで加入するといった対策を打つことができる。

次回は、法人税以外のメリットと、デメリットについてご紹介する。

2010.7.6執筆

(注)執筆当時の法律に基づいて書いていますのでご利用は自己責任でお願いします。

今村 仁

今村 仁

「節税は義務、納税は権利」がモットーです。

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